LOSTシーズン1 第12話「ケースの中の過去」レビュー(ネタバレ)ケイトが誰にも見られたくなかったケースに入っていたものとは?

LOSTシーズン1 第12話はケイトがメインのエピソード。前話でクレアとチャーリーが連れ去られたもののチャーリーだけを救出することができたが、なぜか早くもみんなクレアのことは諦めモード。普通ならもうしばらく捜索活動を続けても良さそうなものだが・・・
チャーリーまでもがクレアを守れなかった自分を責めてぼーっとしてるばかりで探しに行こうとはしないのだ。

滝壺に沈んでいたケイトのケース

滝

ある日ケイトとソーヤーはジャングルの中で滝を発見し、仲睦まじくいちゃいちゃしながら滝壺で水遊びを楽しんでいた。
もう完全にこれは恋愛に発展する流れ。まあそれはいいとして、彼らは、墜落した飛行機の座席が2シートだけ、そこに座っていた人の死体ごと滝壺の底に沈んでいるのを見つける。

そしてその座席の下にあるケース(アタッシュケース?)はなんと飛行機に乗った時のケイトの荷物だった。
ケイトとソーヤーは滝壺の底からそれを引っ張り上げて手に入れる。
この時ソーヤーは素直にケイトに渡そうとするのだが、なぜかケイトはそれを受け取らず自分のではないのでソーヤーにあげると言い出す。

やっぱりケースが欲しくなるケイト

ケースをソーヤーにあげると言ったのは自分のくせにやっぱりあげるのはやめることにしたらしい。
その夜ケイトはソーヤーのテントにスーツケースを盗みに入ったが奪えず、翌日もソーヤーの隙を見てケースを奪おうとする。
そんなことをするくらいならなぜ滝壺で見つけた時にソーヤーに渡してしまったのだろう?
本話を通して見ても一体なぜケイトがあの時そんなことを言ったのかは謎でしかなかった。

ジャックの善意に甘える嘘つきケイト

ケイトはなかなかケースを取り返せないのでジャックに協力を頼む。
ケースのキーは保安官のジャケットのポケットに入ったままだったため、以前に埋葬した保安官の遺体を掘り起こしてキーを手に入れる。
この時ケイトは素早くキーを隠してジャックには無かったと嘘をつくが、何をやっても優れた男ジャックは簡単にそれを見破ってしまう。

信頼関係を築きつつあるケイトに嘘を付かれたことで悲しそうなジャック。しかし優しい正義の味方ジャックはそれでもケイトのためにソーヤーからケースを取り戻し、ケイトと一緒にスーツケースを開けるのだった。
とにかくジャックは優しくて強くて賢くて正義感が強い、絵に描いたような主人公なのだ。そして突っ走ったら人の話を聞かなくなるあたりも主人公像にありがちだ。

どうして飛行機のおもちゃを誰にも見られたくないのか?

ケース

ケースを開けるとお金や銃が入っていたが、ケイトが手に入れたかったのは封筒に入った飛行機のおもちゃだった。
ジャックが問い詰めるとそれはケイトが殺した男のものだったと泣きながら告白するのだが、別にこのおもちゃや封筒に何か書いてあるわけでもないし、手紙が入っているわけでもない。
ジャックやソーヤーの前でこのケースを開けたとして一体なんの問題があったというのだろう?

飛行機のおもちゃについては普通にそれは自分の思い出の品だとでも言えばいいだけなのではないだろうか。
面倒臭い嘘をついてまでそのおもちゃを人に見られたくなかったのだろうか?

ケイトが飛行機のおもちゃを手に入れた経緯

回想シーンではケイトが過去に仲間と銀行強盗をした時のことが描かれる。
客のふりをしたケイトとその仲間の荒くれ男達はうまい演技で協力し、根性のある意地っ張りの支店長をだまし金庫の鍵を開けさせることに成功。
結局最後にケイトと荒くれ男達は仲間割れすることになるのだが、ケイトの本当の狙いは金ではなく個人の貸金庫に入っているものを手に入れることだった。

ケイトが支店長を脅して開けた貸金庫の番号は815番。ん?この番号って・・・
そしてその貸金庫から手に入れたのがあの飛行機のおもちゃだったのだ。
・・・815番の飛行機?
なんだか謎めいていて意味ありげな話になっているが結局この飛行機のおもちゃはなんなんだか分からないまま本話は終わる。
飛行機のおもちゃを手に入れたケイトは、悲しそうな顔で焚き火を見つめているのだった。

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