HOMELANDシーズン7 第10話「決断」あらすじと考察(ネタバレ)鬼ソールの本性とキーンの過ち
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あらすじ
精神が破綻したキャリーは病院で電気けいれん療法を受けている。これまでのシーズンでこのような治療を彼女が受けているのを見たことはおそらくない?ので、今回はかなり重症と言える状態だったということだろう。
ソールはエフゲニーとシモーヌが国外へ飛行機で逃げたことを知る。実は彼らは愛し合っていて、エフゲニーの取り計らいによりシモーヌは用済みとなった後でも生かされていたのだ。
引き続き失脚のピンチにあるキーンだが、もしシモーヌを逮捕してロシアの関与を証明することができれば大統領はピンチを脱することが可能になる。
そこでソールはロシアまで行ってシモーヌを奪還する作戦を計画する。
病院に入院しているキャリーはフラニーの親権をめぐってマギーと裁判で争うことになってしまう。数々の母親失格と言える行動を見かねたマギーがフラニーを救うために止むを得ずこのような裁判を起こす決断をしたのである。
長い間、妹のキャリーを支えてくれていたマギー。しかしキャリーは娘を奪われるわけにはいかないと、裁判でマギーに不利な情報を集める。仲良かった姉妹はこのまま決裂してしまうのだろうか・・・?
鬼ソールの本性
このエピソードで際立っているのはソールの人としてどうかと思える行動。
精神崩壊したキャリーの見舞い(を装って?)で病院を訪れるソールは、キャリーは電気けいれん療法を受けているほどの重症であり、さらにフラニーの親権を争う裁判を控えている話を聞く。
普通だったらこんな話を聞いたら仕事のことは何も言わずに励ますだけ励まして帰るだろう。だが鬼ソールはやることが違う。笑
鬼ソールは鬼だけにキャリーがチームを率いてロシアに行き、シモーヌ奪還作戦を指揮することを要求。そしてそれはまさかの数日後。
病気のことだけでなく、裁判の日程を考えてもキャリーがそれを受けることができるはずがない。辞退するキャリーにソールはしつこく食い下がり、彼女が以前にも同じようなことを言っていたが結局失敗したなどと恐ろしいことを言って娘より仕事を優先するよう迫る。
仲良いように見せかけてまったくこのおじいちゃんは鬼だ。
仕事のためならキャリーの人生なんてどうでも良い・・・このおじいちゃんの本性を見た気がした。
キーンの過ち
独裁者っぽい雰囲気を匂わせつつもこれまでずっと正しさを重んじてきたキーン。
だがこのエピソードで決定的な過ちを犯してしまう。
キーンは自分を失脚させようとするペイリーたちの勢力に加わらないように副大統領を説得していたのだが、ペイリーと副大統領が会っているという情報をきっかけに余裕を失い、心が疑う気持ちに支配されてしまう。
彼女は敵対勢力に加わった(と疑わしき)閣僚たちを(決定的な証拠は無いのに)まとめて解任するという独裁者のような行動に出る。自分の職を守るため敵に先手を打たれたくなかったということもあっての早まった行動。
ウエリントンや副大統領に諌められても結局人を信じる気持ちを取り戻すことができず、疑う気持ちの暴走に従ってしまう。
この判断によってキーンは大統領にあるべき姿とその道筋から外れてしまうのだった。
彼女はなかなか特徴的な個性がある人物なので、24(TWENTY FOUR)のパーマー大統領のような存在になるキャラかと思っていたがこのような末路を辿ってしまうのは残念だ。
パーマー大統領だったらこのような場面でも最後に人を信じるというヒーロー的な選択をしていたことだろう。
だが今回ように人間の醜さを描くあたりはHOMELANDの大人っぽさや深さとも言えるのではないだろうか。
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