映画「ダークナイト」あらすじレビュー(ネタバレ)ジョーカーの演技は必見!

ダークナイト

TM & (C) DC Comics (C) 2008 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

映画「ダークナイト」はその名称に「バットマン」という単語がないが、れっきとしたバットマンシリーズの映画である。どうしてバットマンという単語をつけなかったのだろう?正直分かりにくいなと思った。
とりあえずこの映画をひと言でいうと、バットマンの俳優クリスチャン・ベールが完全にジョーカーの俳優ヒース・レジャーに食われている映画だ。
おそらく誰が観てもジョーカーの際立った演技による存在感が半端じゃないと感じるだろう。
その点バットマンの演技はごく普通なので、もはやこの映画ダークナイトにおいて主役はジョーカーなのではないかとも感じる。
個人的にはここまで凄い演技を見たことが無かったので本当に衝撃だった。

映画「ダークナイト」あらすじ

ダークナイト

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犯罪渦巻くゴッサム・シティにおいてバットマンは勝手に自警して市民を守っている戦士。
表向きには警察とは関わりないことになっているが、実際は裏で警察と連携して犯罪の解決にあたっている。
バットマンの正体は、ブルース・ウェインという億万長者。彼は金もあるし優秀だし強いし正義感があるし、非の打ち所がない人物。

バットマンは銃は一切使わず、基本的にはパンチやキックのような素手での格闘によって悪者たちを倒す。
しかし本作では、バットポッドという特徴的な形状のバイクに乗っている時、バットポッドに搭載された銃を発射して前方にある障害物を吹っ飛ばして強引に道を開けるシーンが多数あった。これは非常に豪快な手段だったので一般市民も巻き添えになっている可能性が高く、ここまでやるなら別に普通に銃を使う設定にしてもいいんじゃないかと思った。笑

ジョーカーにやられる銀行支店長がウィリアム・フィクナー!

序盤ではジョーカー率いるピエロの格好をした一団が銀行強盗をする。
この銀行の支店長が非常に気が強くてタフな男で「貴様ら、誰の金だと思ってんだ!」と言いながらひとり銃で応戦。
雑魚のピエロよりは圧倒的に強くて、見事数人のピエロを倒すのだが、結局ジョーカーにやられてしまい、最後には爆弾のようなものを咥えさせられて悲惨な最後となる。
そしてジョーカーは仲間のピエロも次々と殺して金を自分のものにして逃走する。

ちなみにこの支店長を演じているのはウィリアム・フィクナー
この人は有名な海外ドラマ「プリズン・ブレイク」でアレックス・マホーン役を演じた有名な俳優さんだ。
非常に渋くて良い演技をする人で、映画「ブラックホーク・ダウン」あたりも面白いのでおすすめ。
この人ほどの俳優がこんなチョイ役で出演していることにちょっと驚いた。

バットマンが正体を公開するように追い詰めるジョーカー

ダークナイト

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もともとジョーカーはマフィアの一員ではなかったが、すったもんだの末に結局マフィアを自分のものにしてしまう。
ジョーカーはバットマンへの対決姿勢を強め、バットマンが正体を公開しない限り市民を殺すという脅迫を始める。
実際に数人が殺害されて手を焼いていたバットマンと警察。そんな中、ジョーカーが市長を殺害しようとしたところを警察のジムがかばって代わりに犠牲となる。しかしこれは実際には死んでおらず、バットマンたちと共に進めている作戦だった。

ちなみにこの市長アンソニー・ガルシアを演じているネスター・カーボネルという俳優さんは非常に多くの海外ドラマでも見かける人だ。
往年の名作LOST、映画「サイコ」の主人公が若い頃の話を描いた「ベイツ・モーテル」、そして記憶に新しいところではエミー賞を受賞したドラマ「ハンド・メイズ・テイル」でも重要な役で出演していた。

全ては検事ハービーを陥れるためのジョーカーの作戦だった

検事ハービー

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ジョーカーの市民殺害を止めるためにバットマンは正体を明らかにせざるを得ない状況となるが、検事のハービーが身代わりに自分がバットマンだと嘘の公表をする。
ハービーは逮捕され、彼が護送される車を狙ったジョーカーを、死んだと思われていた警察のジムが現れて見事に逮捕する。
しかしこれすらもジョーカーの作戦の一部だったのだ。

ジョーカーは警察で尋問されることになるが、この時すでにハービーとその恋人レイチェルは、警察を裏切ってジョーカーに従うものによって誘拐され、それぞれが別々の場所で監禁されていた。
ジョーカーの尋問中にそれを知ったバットマンは迷わず自分が惚れているレイチェルの場所へ向かうが、そこにはレイチェルではなくハービーがいた。そしてもうひとつの監禁場所へはジムたちが救出に向かったが、間に合わずレイチェルが監禁されていた場所は爆破されて彼女は死ぬこととなる。

ジョーカーの作戦で悪に堕ちた光の騎士

ダークナイト

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バットマンは、検事のハービーを非常に高く評価しており、彼こそが真の正義のヒーローにふさわしいと考えていた。
バットマン自身は秘密裏に暴力によって悪を倒す存在。しかし検事のハービーは正々堂々と法によって悪を裁く光の騎士
ゴッサム・シティを守るヒーローの役目はハービーに引き継いで、バットマンという役目は終了することを考えていたのだ。

しかし、ジョーカーの陰謀によって最愛の人レイチェルを殺されたハービーは狂気に染まる。
法によって悪を裁く存在だったはずの彼は、警察を裏切ってジョーカーに従い、レイチェルやハービーの誘拐に加担したものたちへの復讐の鬼となってしまったのだ。
これこそがジョーカーがバットマンや市民たちに見せつけたかった悪の姿だった。

良心によってジョーカーに反撃した市民たち

ジョーカーを恐れてゴッサム・シティを脱出する市民たち。トンネルと橋には用心しろとジョーカーが言ったことから、人々はフェリーに殺到する。
しかしこれもまたジョーカーの作戦で、多くの人々を乗せた二隻のフェリー両方に爆弾が仕掛けられていた。
そしてそれぞれの船には、もうひとつの船の爆弾の起爆装置が渡され、相手を爆破すれば自分たちは助かると告げられる。

制限時間の中で議論したり投票したりして迷い続ける乗客たちだったが、結局双方の船はどちらも起爆装置を押さずに時間は終了。
これを離れたところで観察していたジョーカーは予想外の事態に衝撃を受ける。
ジョーカーにとってはこのような土壇場での人間の良心が信じられなかったのだ。
そしてジョーカーは、彼の場所を突き止めて現れたバットマンによって逮捕される。

光の騎士の罪を被る闇の騎士

バットマン

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狂気のハービーが次に狙うのは警察のジムだった。彼は、ジムたちがもっと早く救出に向かえばレイチェルが助かったのではないかということを責めていたのだ。
彼はジムの家族を人質にとっていた。

ハービーはジムの幼い息子に銃を突きつけるが、そこにバットマンが現れる。
ハービーに撃たれたバットマンだが、ハービーがコインを投げた瞬間にタックルして彼を建物から突き落とし、ジムの息子を救う。
ハービーは転落して死亡。

光の騎士だったはずのハービーの犯行を市民が知ればゴッサム・シティは絶望に苛まれる。
しかしすでに何人もの人を殺してしまった事実を隠すことはできない。
そのため、闇の騎士(ダークナイト)であるバットマンが光の騎士の罪を被り、自ら警察に追われる運命を受け入れるのだった。

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