FARGOシーズン1 第3話「泥の道」レビュー(ネタバレ)モリーとガスの運命の出会い

FARGOシーズン1

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名作海外ドラマFARGOシーズン1の第3話では、ローン・マルヴォが第1話で車のトランクに乗せていた裸の男を拉致するシーンから始まる。しかしこの男を拉致した理由などは特に明らかにはされない。
本話でマルヴォは当初の方針を変更してスタヴロスを脅迫し金を奪う作戦にとりかかる。
また、優秀な刑事のモリーは独断でレスターに関する捜査を進め、その過程でガス・グリムリーとの運命的な出会いがある。
本話のタイトルが「泥の道」だが、前話と同様にこのタイトルが何を意味しているのかは全く分からない。

海外ドラマFARGOの舞台にもオフィスビル街は存在した

オフィスビルにマルヴォが押し入り、仕事している会計士を無理矢理連れ去る。
その男のネクタイを引っ張って引きずって行く姿は同じオフィスにいた同僚にも目撃されているし、ビルの防犯カメラにもバッチリ写っている。
正直このような強引な拉致が可能なのかどうか疑問だ。本当にこの海外ドラマは登場人物の名前以外は忠実に描かれたドラマなのだろうか??

防犯カメラ

この拉致は第1話の最初のシーンにつながる流れで、マルヴォが運転をミスって車が止まった隙に会計士はトランクから逃げ出して裸のまま雪が積もった森の中へ逃げていき、そのまま凍死することになる。

ところで個人的には、この街にこのような都会的なオフィスビルが建ち並ぶエリアがあることが新鮮だった。
この海外ドラマでいつも舞台になっている田舎町はいつも雪が積もっていて寒そう。
延々と続く雪原の中を走る一本の道路などを見ても、相当な田舎だというイメージしかなかった。
このオフィスビルにモリーが事情聴取に行っているので、別々の街というわけではなく同じ地域なのだと思われる。

作戦を変更した様子のマルヴォ

前話の最後に書いたがマルヴォはすぐに脅迫状の犯人を特定した。
しかしマルヴォはそのままこの犯人をスタヴロスに突き出すのではなく、この男を利用して自分がスタヴロスから金を奪う作戦を思いついたようだ。
スタヴロスから依頼された仕事を遂行するよりも、この脅迫を実行したほうがはるかに金になると踏んでこのような行動に切り替えたということだろう。

薬

マルヴォが車のトランクにたくさんの薬を積んで商売している男から何かの薬を買うシーンがある。
これを見て思い出したのだが、HOMELANDでもキャリーがこのような男から自分が飲む薬を買っていたような気がする。
アメリカにはこういう闇商売のようなことをやっている人が結構いるのだろうか?
マルヴォはこの男から買った薬をスタヴロスの家に忍び込んでスタヴロスが普段飲んでいる薬とすり替える。

ゾンビを恐れるアメリカ人たち

薬の売人は自分が作った「ゾンビキット」という商品をマルヴォに勧める。
ウォーキング・デッドのようにゾンビが襲ってくるような時に備えるための道具だと思うのだが、こうして色々なドラマを見ていると、本当にアメリカという国の人々はゾンビのことを恐れているように見える。
あまりよく知らないが、たぶんアメリカは土葬が多いから、その死体が生き返って土の中から出てくるかもしれないというような恐れをどこかに抱いているのか?
その点、日本は火葬が一般的だからあまりそういうことは考えたことが無い人が多いのかもしれない。

ところで先にも書いた通り、この海外ドラマは登場人物の名前以外は忠実に描かれているそうだが、この男がゾンビキットを売っているのも本当の話なのだろうか??

見かけによらず優秀な頭脳派刑事モリー

モリーは保険の話を聞きに来たと嘘をついてレスターの会社にやってくる。
そして、わざと自分が持っていた資料を床に落とす。
その資料の中には防犯カメラに写っていたローン・マルヴォの写真があった。それがレスターの目に入るように仕組み、レスターの様子を確かめるための作戦だったのだ。

案の定、レスターは明らかに動揺してモリーを追い返す。
署長からレスターへの事情聴取を禁止されているためこのような作戦を実行するとは、モリーは本当に見かけによらない優秀な刑事だ。

ビルのやっかいな先入観が捜査の壁になる

モリーはレスターが明らかに動揺していたことをビルに報告する。
しかしながらビルは、レスターがおそらくマルヴォのことを知っているということよりも、部下が自分の命令を無視してレスターへの調査を継続していることしか見えていない様子。

ビルの心に深く刻まれている「レスターのような臆病者が犯人なわけがない」というやっかいな先入観は一体いつになったら消えるのだろうか。これがある限りモリーの頑張りも次々と無駄になってしまうのだった。

ガスとモリーの運命の出会い

ガス・グリムリーは、あの日自分が脅迫されて見逃した車に乗っていた人物のことが気になっていた。
そして調べたところ、それは事件の関係者であるレスターの車だったが、運転していた怪しい男はレスターではなかったことを知る。
彼は自分が何かとんでもないことをしてしまったのではないかと後悔し、そのことを正直に謝罪して情報提供するためにモリーのところにやってくる。

運命の出会い

警察官なのに脅迫されて怪しい人物を逃してしまったこの男。しかしモリーは責めもせず、落ち着いた様子で怒りもせず、ガスの娘も一緒に食事までする。
モリーは捜査の勘が鋭いだけではなく、人間的にも優れている人物のようだ。
そしてこれが二人にとっての運命の出会いとなるのだった。

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