FARGOシーズン1 第9話「狐と兎とキャベツ」あらすじと感想(ネタバレ)
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まず最初に、本話は汚ったないおっさんの口の中のどアップ(舌苔多め)ではじまるから注意!
歯医者で治療中のシーンだが、できれば画面の中央からは目を逸らしておいたほうが良さそう。笑
この歯医者はなんとマルヴォが経営している歯医者。
マルヴォは歯医者に成りすまして普通の人間のようにして暮らし、ある男に取り入り、その男の兄弟の承認保護プログラムで通常は家族くらいしか会えない人の命を狙っていたのだ。
人生が変わって気が大きくなったレスターの過ち
取り入って気に入られようとしている男とバーで談笑していたマルヴォのところに、最優秀セールスマンとして賞を受賞して完全に気が大きくなってしまっているレスターが話しかける。
「ひさしぶり!レスターだよ」
明らかにそんなノリで話しかけるべき関係ではないはずなのに、以前とはすっかり別人になったという自負からなのか、レスターは自分が以前とは違う優秀な人間なのだとマルヴォに示したかったのかもしれない。
マルヴォからの最終警告
マルヴォは最初とぼけて知らないフリをする。
変なやつが来たからそろそろ場所を変えよう、という感じで連れと一緒にエレベーターに乗り込む。
席を立つ時、彼はレスターだけに聞こえる声で「失せろ」
それはマルヴォの最終警告だったのだ。
なぜマルヴォと話さなければならなかったのか?
しかし気が大きくなったレスターのお馬鹿な行動は止まるところを知らない。
マルヴォたち4人を追ってきて、エレベーターに一緒に乗り込み問い詰める。
「とぼけるな、やっぱり俺を知っているじゃないか」
一体なぜマルヴォにとぼけられたくなかったのか、完全に意味不明の行動としか言いようがない。
本性をあらわす殺し屋
あまりにしつこいレスターにイラっとしたマルヴォ。
「レスター、これがお前の望みなのか?」
お馬鹿なレスターはマルヴォが何のことを「望み」と表現しているのかも理解できなかったのだろう。
意味もわからず頷くレスターだったが、次の瞬間、マルヴォは自分の連れの3人を次々と銃で撃ち殺す。
自分の軽率さをようやく理解したのかどうなのか、レスターはとりあえずその場を逃げ出す。
それにしてもこれはまさに、調子に乗るとロクなことがないという反面教師のような行動だった。
ようやく我に帰って一目散に逃げる
レスターはその場にいては自分の命も危ないと考えたのか、部屋に急いで戻って寝ている妻のリンダを起こし、真夜中にも関わらず家に帰ると言い出す。
リンダは何でもレスターの言いなりの女性。そのため理由を問い詰めようともせずに明らかに様子がおかしい夫に言われるがままについてくる。
帰りの車の中で、自宅に戻ったらすぐに旅行に行こうという約束をするとリンダはすっかり機嫌をなおしてレスターのおかしな行動のことは忘れてしまったようだった。
モリーが事件のことを知る
旅行に行く前に一度自宅に戻ったふたり。
レスターは以前よりもかなり用心深くなっており、マルヴォが追ってきていないか気になって自宅から外の様子を伺ったりしている。
そして旅行の準備をしているところに、昨晩のエレベーターでの殺人事件のことを知ったモリーが訪ねてくる。
彼女はラスベガスの警察から電話を受け、殺人事件の現場近くの防犯カメラにレスターが写っていたことを知り、レスターに事情を聞きにきたのだ。
モリーからの事情聴取
レスターは止むを得ずモリーに昨晩のアリバイを話すが、ひとりでバーで飲んでいた時以降のことは適当に作り話をしてごまかす。
どうして突然予定を変えて真夜中に自宅に帰ってきたのかを聞かれるが、リンダがレスターをかばうために、自分が帰りたくなって夫に頼んで帰ってきたと嘘をつく。
しかしモリーは相変わらずレスターの言うことを信用できず、昨晩の事件についても何か知っていると考えているようだった。
街から逃げ出そうとするレスターだが・・・
レスターは早速航空券を予約し、その夜にも街から逃げるように旅行に行こうとする。
自宅を出発した二人は、途中でレスターの事務所に荷物を取るために寄る。
事務所の前に車で到着したレスター。彼は以前よりもかなり用心深く、危険を察知する能力を身につけているようだ。
電気が消えて暗くなっている事務所を外から覗き込むが、何となく危険を感じたのだろうか。
彼はなんと自分の妻に荷物を取ってくるように頼むのだ。
良心のかけらも無い男
さらに凄いのは、彼は自分がいつも来ていたダウンジャケットを妻に着させ、さらに寒いからと優しいフリをしてフードまで被るように言う。
事務所の中の様子を探るだけなのであればここまでする必要は無い。
それなのに何故か彼は、もしマルヴォが事務所にいた場合に、リンダのことを自分と間違えて襲うように仕組んだのだ。
とにかく気の毒なリンダ
暗い事務所はガラス張りなので外から様子を見ることができる。
少し離れたところに停めた車の中から見ていると、案の定、リンダがマルヴォに撃たれて倒れるところが見える・・・。
それにしても、なんて気の毒な女性なのだろう・・・。
またしても近しい人を自分の身代わりにして身を守ったレスター。
こいつは本当に恐ろしい人間。
事務所から出てきたマルヴォは、暗闇の中タバコに火をつけて悠然と去って行くのだった。
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