映画「アラビアの女王 愛と宿命の日々」あらすじと見どころ。映像が美しい詩的な映画
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アラビアの女王 愛と宿命の日々(英題:Queen of the Desert)は実話を元にした映画で、ニコール・キッドマンが旅行家の主人公ガートルード・ベルを演じている。
英題がQueen of the Desertということで直訳すると「砂漠の女王」なわけだが、邦題だと「アラビアの女王」というタイトル。その意図は分からないが個人的には「砂漠の女王」のほうがしっくりくる映画なのではないかと感じた。
そのタイトルの通りアラビアの国々が舞台。主人公ガートルード・ベルはあくまで何者にも縛られないただの旅行好きであって、実際に女王になるわけではないが、後にアラビアの国々との外交に大きな影響を持つようになったことこから、砂漠の女王と呼ばれるようになったようだ。
邦題の副題が「愛と宿命の日々」だが、確かに本作は愛とか運命とかの部分にフォーカスされた構成となっており、政治や戦争に関してはほとんど描かれていない。
特に大きな盛り上がりはなく、アラビアにおける主人公の二度の恋愛と、彼女がひたすら砂漠を旅している美しい風景を叙情的な映像で描いた静かな作品である。
映画「アラビアの女王 愛と宿命の日々」あらすじ
美しくて頭脳明晰で男勝りな主人公ガートルード・ベルが、イギリスの社交界に嫌気がさして、テヘランにいる親戚を頼りに故郷を飛び出す。
そこで恋をするが悲しい結末となり、その後主人公は砂漠を旅することにハマって、やがてアラビアの国々の人々との親交を深めるようになる。
時代的にまだこれらの国の人々のことが諸外国にあまり知られていなかった時代だったため、彼女はただひとりアラビアの人々のことをよく理解していて親交が深い欧米人となる。
アラビアの人々からも信頼されるようになり、母国イギリスからも重宝がられることとなる。
その頃二度目の恋をするが、相手は既婚者でさらにその後すぐに戦争へ行って死亡。
ポエティックな彼女の想いは二度とも実ることがなく、その後彼女は政治家として活躍するようになっていった。
見どころ:砂漠の映像美
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先にも書いたが、この映画は特に大きな盛り上がりはない。
ハラハラドキドキする展開も無いし、衝撃を受けるようなシーンは皆無。
主人公ガートルード・ベルがひたすら砂漠を旅しまくる映画だと思っておくと良いだろう。
彼女は後に政治家となるが、そのあたりで映画は終了しており、実際に政治的な活動をしているシーンはほとんどない。
つまり彼女が旅行家だった時代のことを描いた映画ということだ。
また、砂漠の映像がやたら美しい。
そして主人公、そしてその恋人たちがやたら詩的な表現を好むので、そのポエティックで叙情的な雰囲気が作品全体を包んでいる。
静かに寝る前にでもゆっくり観るタイプの映画ということで、こういう作品もたまには良いと思った。
見どころ:ニコール・キッドマンのカリスマ的美しさ
本作「アラビアの女王 愛と宿命の日々」の主人公はニコール・キッドマンが演じている。
言わずと知れた超有名女優でそうそうたる受賞歴を持ち、トム・クルーズの元妻ということでも有名だったりする彼女だが、本作の主人公ガートルード・ベルの「カリスマ性」という部分にかなりマッチしていると感じた。
ニコール・キッドマンは女性としてはかなり背が高くて気が強そうな雰囲気。
部下を従えて砂漠を旅し、砂漠の民に物怖じせずに対等に交渉するようなキャラクターとしてピッタリだ。
確かにこの人のことを舐めてかかる男はあまりいないだろう。
ただし、ニコール・キッドマンの肌が真っ白で透き通るような美しさなので、何年も砂漠を旅している人の肌としてはちょっと違和感がありすぎるのかな・・・?という気も。
その辺の細かい点は置いといて、真っ白な衣装を見にまとって部下を従えて砂漠を旅する美しい金髪の女性の姿は、まるでゲームオブスローンズのデナーリス・ターガリエンを思わせるような光景である。
見どころ:HOMELANDのダミアン・ルイスも出演
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主人公が二度目に恋する相手が海外ドラマ「HOMELAND」のシーズン1からシーズン3でニコラス・ブロディを演じたダミアン・ルイスである。
私はHOMELANDが大好きなので、ダミアン・ルイスの出演作品で調べていたらこの作品を知った。
ダミアン・ルイスはなぜか砂漠が似合う。
顔だけ見ると別にイケメンではなさそうだが、今回はちょっとヒゲを生やしていて、ニコール・キッドマンと並んでも意外と遜色ないような素敵なおじさまの雰囲気が漂っていた。笑
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