LOSTシーズン1 第16話「最後の言葉」レビュー(ネタバレ)ロスト最強のモテ男がおかした人生最大のミスとは?
幼いソーヤーと母親が暮らす家。怒り狂って怒鳴り込んで来た父親。幼いソーヤーがベッドの下に隠れていると、隣の部屋で母親が殺され、その後彼が隠れている部屋へ父親が入って来る。
ベッドの下から足だけを見てる構図もなかなか恐ろしいものがある。
そして父親は、あろうことかソーヤーが隠れているベッドに座って拳銃で自殺した。
その瞬間にダラ〜っとなる父親の足・・・
念願の情報を得て猪突猛進の色男
詐欺師だったころのソーヤーのところにヒッブスがその男の情報を持って来た。
シドニーにいるダケットというエビ屋がどうやらその詐欺師らしい。
年老いたとは言え、若い頃の男前っぷりをあまり想像できない写真なのだが、ソーヤーはすぐにその話を信じてしまう。
念願の情報を得て彼は早速シドニーにへ。
その男の店は荒野のど真ん中にポツンと停まったキッチンカー。こんな場所にわざわざエビを食いに来る人がいるのだろうか?
しかも料理のバリエーションは辛いソースのエビと甘いソースエビだけ・・・
ソーヤーはとりあえず辛いのを注文した。
料理を作っている男と少し世間話をする。だが、ソーヤーは銃を撃つことができない。
ダケットがちょっとフライパンに目をやってから振り返るとそこにはもうソーヤーの姿がなかった・・・
車でやってきたソーヤーがそんな一瞬のうちに車に飛び乗ってその場を去るのははっきり言って不可能だ。笑
酔っ払いのおっさんにも優しく聞き上手のモテ男
その夜、気が滅入っている様子のソーヤーがバーで酒を飲んでいると、同じくシドニーに来ていたジャックの父親とたまたま出くわす。
もちろんこの時ソーヤーとジャックは知り合いではないのでこのおっさんが誰なのかは知る由もない。
「レッドソックス・ファンと一緒さ」というのが口癖のおっさんは自分の息子の話をする。しかも具体的なことは何も言わずに息子がしたことを誇りに思ってるとか感謝してるとか・・・こんな話を他人が聞いても意味不明だしつまらなすぎてとてもじゃないが聞いてられないことだろう。
だが、さすが聞き上手のモテ男ソーヤーさんはこの見ず知らずのおっさんに酒をおごってあげた上に意味不明の話を真剣な顔で聞いてあげるのだった。
ソーヤーがシドニーに来た目的をまだ果たすことができていないと見たジャック父。自分のようにならないためにもさっさとその目的を果たして楽になるようにとたきつける。
それがどんな目的なのかも知らないででまったくこの男は・・・本当にロクでもないおっさんである。
まさかの・・・人違いで殺すのはさすがにキツい
なぜかジャック父の言葉に背中を押された様子のソーヤーはその夜のうちに再びダケットの店へ。
上にも書いたがダケットの店は荒野の中にぽつんとあって車でしか行けないような場所。そのため客が訪れるととっても目立ちそう。
雨が降っているとは言え、正体不明の車が停まっていたらダケットも不審に思わないわけがないと思うのだが、彼は気にする様子はなく小走りでゴミ捨て場へ。
後ろから近づいたソーヤーはあっという間に弾丸を一発ぶっ放す。
倒れたダケットの前で、大事に持っていたあの手紙を朗読しようとするとはさすがロマンチストのモテ男。
しかし・・・瀕死のダケットは全く意味が分からない様子。そして「ヒッブスにハメられたんだな」「報いが来るぞ」と言い残して息絶える。
ダケットはヒッブスに借金があったようだが、この男を殺してしまったのではお金を回収することができないのでは??
まあそれは置いといて、とにかくソーヤーはヒッブスの嘘を信じ込んで全く関係の無い男を殺してしまったのだ。
イノシシにいじめられて色男も形無し
ソーヤーが目覚めると大きなイノシシが荷物をあさっていた。
バットで応戦する彼に驚いてイノシシは逃げる。森の中まで追いかけて行った彼は、以前サイードが聞いたのと同じ、何者かのささやき声を聞く。
次の日、イノシシがひっかけて持っていったテントを探しているとその獣が再び現れ、今度は彼に向かって突進。ソーヤーは泥の中に吹っ飛ばされてぐちゃぐちゃに汚れてしまった。
今度はこっちからイノシシ退治をしてやろうと、ケイトと一緒にジャングルの中イノシシ捜索。夜が来て焚き火の近くで寝ていると、夜中のうちにイノシシが来てソーヤーの荷物だけを荒らす。そしてソーヤーのバッグの中の服を出してそこに小便をかけていく。
ダケットをイノシシに重ねるのはちょっと軽すぎ
捜索を続けるソーヤーの前についにまたあのイノシシが現れる。彼は拳銃を構えるが、結局撃たずに何もせず帰る。
一体なぜ??
今までもロックが獲って来たイノシシをみんなで食べていたではないか。
なぜ貴重な食料をゲットできるこの絶好の機会を逃したのかは謎でしかない。
ところでこの第16話でたびたび出てくる「報いが来る」という言葉。
ダケットの最後の言葉で、ソーヤーがその言葉を忘れられず恐れているというのは分かるのだが、その報いというのがイノシシに荷物を荒らされることというのはちょっとさすがに軽すぎる。笑
どっちかっていうと飛行機が墜落したことのほうが報いっぽい。
話の流れからするとまるであのイノシシがダケットの生まれ変わりで、ソーヤーに仕返しするために荷物を荒らしたりおしっこをかけたりしているかのようになっているが、ソーヤーへの仕返しだというならむしろ寝ている彼を鋭い牙でひとつきにするくらいのほうがそれっぽい。
運命でつながっていた男たち
ジャックに銃を返しに行ったソーヤー。
会話の中でジャックが「レッドソックス・ファンの苦しみか」という言葉を口にする。
聞くと「レッドソックス・ファンと一緒だ」というのが彼の父親の口癖だったのだと。
探りをいれると彼の父親もかつては医者だったが死んだのだと言う。ソーヤーはあの時シドニーのバーで出会った男がジャックの父親だったのだとピンと来たようだ。
だが、彼はあの夜の出来事をジャックに告げることなくその場を去るのだった。
COPYRIGHT DRAMA-MAN.COM