HOMELANDシーズン7 第5話「積極工作」レビュー(ねたばれ)キャリーの捜査で予想を裏切る真実が・・・

ソールは少年が死んだというフェイクニュースを広めたのはロシアの工作員の仕業だと見ていた。以前にも他国で似たような事件が起きたこと彼は知っていたのだ。
確かにあの男はただのジャーナリストとは思えない身のこなしだった。

ソールは独自にその線の捜査を開始。彼はアメリカに亡命しているロシアの元工作員のところへ話を聞きに訪れる。
この男は亡命生活に満足している様子で決定的な情報を得ることはできなかったが、男の自宅で料理を作っていた若い女性キラ・コリガンになんとなく怪しい雰囲気を感じたようだ。
帰り道、ソールは彼女のことを調べるように部下へ指示を出す。

国民の感情をやわらげる最善の策とは

前話で起きた悲劇の犠牲者たちの追悼式が行われようとしていた。
参列者は政府に対する怒りを抱いておりデモが暴動に発展する可能性が高い。キーンとウェリントンはどのように事態に対処するかを検討していた。

資料を見ると式で追悼される人は14人となっていた。
しかし悲劇で亡くなった人はFBI側を含めると19人。そこでキーンは追悼式にFBI側の家族も参列してもらうアイディアを思いつく。
これにより双方の感情をやわらげ、逆に国民はひとつだというメッセージとするのである。

キーンはFBIの犠牲者グッドマンの妻のところに出向き、式に参加してくれるように頼む。
この状況で大統領自身が国民に自制を求めても反発している人々の心には何も届かないが、犠牲者の家族同士が和解し労わりあうことが、事態を収集するための最善の策だと考えたのである。

追悼式で起きた奇跡

手を取り合う

追悼式の時間となり、現場の様子はニュースで生中継されていた。キーンやウェリントンもその様子をテレビで見守る。
最初グッドマン夫人たちは現れず、キーンが諦めかけた。だがその時、ニュース映像は彼女たちが教会に入って来るのを捉える。

教会は騒然となり参列者から彼女らに非難や罵倒が向けられる。
しかしその時、教会の最前列に座っていたエルキンズ夫人がグッドマン夫人ところへ歩み寄り、手を取って自分たちの隣へ座るように促したのだ。

感動的な光景により人々が理性を取り戻す

エルキンズ夫人は自分の子供が最初に撃たれ、その後も何もしなかったオキーフのことを本人に対して口だけ男と非難していた人物。
彼女はオキーフの人間性にいち早く気がつき、対立することの虚しさや無意味さを理解していた人物だったのである。

彼女たちの行動によって現場の群衆は暴徒化することはなく、大きな問題がおきることはなかった。
そこでキーンはすかさずテレビ演説を行い、この感動的な光景を引き合いに出し、国民が団結すべきだというメッセージを発信することに成功したのだった。

ウェリントン捜査チームを結成するキャリー

ウェリントンの捜査を進めるキャリーは知り合いのスペシャリストを集めてチームを結成。
おそらくこれまでのシーズンに出てきたことのない男たちだが彼女には意外と知り合いが多いようだ。

シモーヌがマクレンドン暗殺のことを知って行動していたのかを確認するために直接本人から聞き出すことになる。
夜に彼女の会社の就業時間が終わった後、彼女が職場にひとりだけになるように仕向け、そこにチームが押し入って彼女を脅すのである。

作戦決行!

昼間のうちからキャリーたちはシモーヌの会社の前に張り込み職員の出入りを監視。そして建物の中に残っている人間を特定。
張り込み中、キャリーが薬を飲む時間を記録したりしているダンテとキャリーはやたら仲良くなっているようだ。それに対してマックスは何かを警戒しているのかヤキモチを焼いているのか少し妙な目を向けているようにも見える。

シモーヌが会社に一人だけとなり、作戦決行の時。
建物ごと停電させ暗闇の中で彼女を脅し尋問。さらにその間に別の男が彼女のバッグに盗聴器を仕掛ける。
5万ドルを持ってマクレンドン暗殺現場へ行ったこと、その金は暗殺の報酬だったこと、どちらもシモーヌは知っていたことを認める。
それだけを迅速に行った実行チームはすぐに建物を後にした。

ひとつ目の盗聴器が故障

キャリーたちの狙いはシモーヌではなくウェリントンを追い詰めること。
そのためこの件をシモーヌがウェリントンに報告するのを盗聴器で確認する必要があった。
しかしシモーヌが会社の建物から外にでるとすぐに盗聴器が故障して音声をひろうことができなくなってしまう。

トイレ

会社を出たシモーヌはまず近所のバーへ立ち寄った。
そこでキャリーもバーへ行き、シモーヌの隙を狙って彼女のバッグに別の盗聴器を仕掛けることに成功。このキャリーの活躍により作戦を続行することが可能となった。

今度は盗聴器がタクシー車内で置き去りに

バーからシモーヌはウェリントンへ電話し彼の家へ向かう。そこで彼女の乗ったタクシーを追跡しチームはウェリントン宅へ。
到着し彼女はタクシーを降りるがここで再びトラブルが起きる。

シモーヌが盗聴器を仕掛けたバッグをタクシーの中に忘れて置いていってしまったのである。
これではシモーヌとウェリントンの会話をキャリーたちが聞くことができない。
盗聴器をなんとか再び仕掛けることが出来ないかと考えるキャリーだがダンテがそれをなだめる。
ここまで得た証拠で十分作戦の目的は果たされ、ウェリントンを委員会に引っ張り出すことが可能なので、この後の盗聴は不要だと言う。
そしてキャリーは盗聴は諦めてチームは撤収となった。

マックスとキャリーだけが捜査を続行

ダンテの車で自宅まで送ってもらったキャリー。盗聴器がふたつも使えなくなるなんてことは初めてだと言うがダンテはよくあることだとなだめる。だがキャリーは少し浮かない顔。

ダンテの車が去った後、なんとそこにマックスの車が待機していた。マックスとキャリーはダンテたちには内緒で作戦を続行していたのだ。
以前ウェリントン宅に仕掛けた監視カメラでマックスが継続して二人の様子を監視していた。

映像を見るキャリーとマックス。しかし、シモーヌは一向に脅迫された話を出さない。
ウェリントン宅に突然来たのはただ会いたくなったからだと言ってごまかしている。
キャリーたちはあまりにも予想を裏切られた結末に困惑するところで本話が終わる。

ウェリントンは無関係だった!

つまりシモーヌはウェリントンの指示でマクレンドン暗殺に関わっていたわけではなかったのだ。
しかし、今夜のような状況でわざわざ急にウェリントンの家を訪れたのはなぜだろう・・・それはおそらく自分を脅迫した人物がまだ自分を監視し尾行していると考え、このことを彼に報告しに来たように見せるためではないだろうか。

そしてこの時会話が聞かれてしまったのでは、ウェリントンが無関係だということがバレてしまう。
そのため盗聴器を持っていくわけにはいかなかったのだ。つまり盗聴器が仕掛けられていることをシモーヌは知っており、意図的にタクシーの中に置いて来たと考えられる。もちろん最初に故障した盗聴器も故障するように仕組まれていたということになる。

チーム内にスパイがいる!?

盗聴器のことを考えるとキャリーのチーム内に敵のスパイがいるとしか考えられない。
ここで一番怪しいのはやはりダンテではないだろうか。
そもそも以前はキャリーへの協力を強く拒んでいたのに突然協力的になったのが怪しい。
さらに、この夜キャリーがもう一度盗聴器を仕掛けようとするのをやめさせたのは、彼が盗聴させたくなかったからなのでは?

ダンテはこれまでに掴んだ証拠だけでウェリントンを委員会に引っ張り出せると言った。
ダンテの狙いは、ウェリントンに罪を着せて彼を失脚させることなのではないだろうか。
つまりダンテは最初からシモーヌとグルだった。そしてウェリントンをハメようとしていたのでは・・・!?


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